アンコールその1
雑穀ジャンバラヤ
全6回でお届けした「しあわせおこめレシピ」、いかがだったでしょうか?皆さまのごはんを囲む食卓のヒントになれば幸いです。
さて今回は以前実施した「ごはんソムリエに聞きたい!お米についての質問募集」に頂いたたくさんのご質問に、アンコール回として2回に分けてお答えしていきます。
またご質問と一緒に温かいご感想もお寄せ頂き、あらためて今回の連載をお受けして良かったとしみじみ感じました!この場をお借りしてお礼申し上げます。
では早速お答えします!
ごはんの保温・温めなおしについて
Q.子供が就職し帰宅時間が遅いため、炊飯ジャーで炊いたご飯が長い間保温状態になることが多くなりました。 いつ帰宅してもすぐに暖かいご飯が食べられるようにと思い、冷凍保管もしにくいです。 保温はどれぐらいならよいか、また、保温しているご飯をおいしくいただく方法など教えてください。
A.私自身は保温機能を全く使っておらず、当日食べる分以外は即冷凍し、家族が食べる分は「おひつ」か器によそってしまい食べる時にレンジで温め直しています。
保温は炊飯器によってかなり差があり、最新のものでは保温中にスチームなどをあててふっくら感を保ちながら48時間も保温できる機種も登場しています。
もし可能ならそのような最新機器も活用してみてはいかがでしょうか?
Q.冷凍ご飯を解凍してからおにぎりにするとぼそぼそした感じで美味しくありません。美味しくする方法、又は気にならなくなる具などはありますか?
A.粘り気の強い品種は解凍時にお米同士がくっつきやすい傾向にあるので、無臭の油(米油、サラダ油など)を炊飯時にほんの一垂らしして炊いてみてください。ツヤが出てお米同士がくっつきにくくなりますよ。
健康・ダイエットについて
Q.最近「食べる順ダイエット」がブームですが、最後に炭水化物をとることが勧められています。 白いごはんをそのまま最後に食べるのは、ちょっと抵抗があります。いい方法はありませんか?
Q.太ることを気にして、ごはんを思うように食べられません。適切な量や食べ方が知りたいです。
A.野菜や海草などを先に食べると食後の血糖値が急上昇しにくく満腹感も得られるという理由だと思いますが、病気などで食事管理が必要な方でなければ、あまりガチガチに考えすぎた食事はかえって寂しいものになってしまうと思います。 テーマ6 で取り上げさせていただいた「ごはん+大豆製品」も血糖値の急上昇を和らげる食べ合わせですので、ぜひ参考にして下さい。 また、お茶碗に軽く一杯よそったごはんのカロリーは160kcalでラーメン1/3杯分。 一日三食中盛りのごはんを一杯ずつ食べたとしても「食事バランスガイド」の定める一日の摂取量を下回っていますので、安心して召し上がってください。
白米が苦手…
Q.子供たちは白米が嫌いで、ご飯に何でもかけて食べてしまいます。 新米の時期くらいはお米そのもののおいしさを味わって欲しいと思うのですが…。 子供たちにおいしいお米をそのまま味わってもらうにはどうしたらいいでしょうか?
Q.白米のみが苦手でほとんど食べません。 でもコンビニのおにぎりは白米に味がついているようで食べやすいです。 添加物っていうのはわかってますが…そこで、ほんのり塩味みたいな何かしら味がついた白米のレシピが知りたいです。
A.うちの子供たちは白米が大好きですので、わたしが実践してきた方法をお教えしますね。
子供は食べ比べやおにぎりなど手を動かしてたべることが大好きです。
感想を聞いてあげたり、楽しい体験の中で味を意識させてあげると良いと思います。
濃い味を知る前に、お米の味をインプットして欲しいと思っています。
白米+αレシピについては、じゃこや天かすなど風味がプラスされるものがおすすめです。
味が足りなければこれに+塩を。
炊飯器具の違い
Q.高級な炊飯器のほうが美味しく炊けますか?例えば10万円の炊飯器と3万円の炊飯器ではどうでしょうか?
Q.炊飯器以外で炊いた場合の特徴を知りたい。文化鍋や土鍋、ルクレーゼなど。
A.炊飯器の高級機種はかまどで炊くような対流や熱の伝わり方を研究したものが多いので、粘りと甘味は強く感じられると思います。
とはいえ美味しいお米は3万円の炊飯器で炊いても美味しいと感じますし、どんなに美味しいお米・素晴らしい炊飯器でも水加減や浸水を誤ってしまうと台無しですので、炊き方のほうが影響が大きいと思います。
鍋による炊き上がりの違いは、文化鍋や土鍋はしゃっきりとした炊き上がりに、多層構造の鍋や炊飯土鍋はよりもっちりした炊き上がりになると感じます。
雑穀ご飯のおいしい食べ方
Q.健康のために雑穀を混ぜて炊いていたんですが、どうしてもパサパサ感があるし、次の日にレンジで暖めても美味しくありません。何かアレンジ料理などありますか?
A.炊飯後の雑穀ごはんは、ひき肉と混ぜてミートボールや煮込みハンバーグにしたり、ドリアのごはんにしても美味しいですよ。
また雑穀のプチプチとした食感を活かしたレシピとして、炊飯器で炊く「雑穀ジャンバラヤ」をご紹介します。白米だけだと少し水っぽくなってしまうところを、雑穀の食感が上手く助けてくれます。
油で炒めてから炊飯器で炊くとパプリカもツヤよく柔らかに仕上がるので、お子様でも食べやすいと思います。
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<材料(3〜4人分)>
- 米
- 2合
- 雑穀(ブレンドタイプ)
- 大さじ2
- ウインナー
- 4本
- たまねぎ
- 1/2個
- むき海老
- 100g
- パプリカ
- 1個
- おろしにんにく
- 小さじ1
- オリーブオイル
- 大さじ1
- ケチャップ
- 大さじ1+1/2
- ウスターソース
- 大さじ1
- ブイヨンキューブ
- 1個
- カレー粉
- 小さじ1
- 塩
- 小さじ1/2
作り方
- @ 米を研ぎ炊飯器に入れ、2合の線まで水を入れる。雑穀も加えて浸水しておく。
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A むき海老は塩水で洗い、たまねぎはみじん切り、ウインナー、パプリカは乱切りにする。
フライパンを熱しオリーブオイルを入れ、たまねぎ、むき海老、パプリカを順に加えて炒め、ウインナー、おろしにんにくも加えサッと炒め合わせる。 - B @に調味料を加えてよく混ぜ合わせ、炒めた具材をのせて通常通りに炊飯する。
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雑穀を加える時は、いつもより浸水をしっかりと。
今回のレシピでは液体調味料があるため水分を足していませんが、雑穀ごはんだけを炊く時には雑穀大さじ2に対してお水50ccを目安に水を足しましょう。
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- ごはんソムリエ 秋元薫さん
- 料理研究家、フードアナリスト。
大手食品メーカー経営企画部から料理の世界へ転身。ル・コルドンブルーをはじめとする数々の料理学校で世界各国の料理を学び、インド料理教室のアシスタント等を経て独立。 料理教室の主宰、企業や雑誌へのレシピ提供、レストラン紹介の執筆、お米日本一コンテストの審査員など幅広く活動中。 - HP:kamado http://www.k-kamado.com/home.html