冬場の必須アイテムとなりつつある加湿器。さまざまなタイプの中でも人気が高いのは、アロマオイルが使える加湿器です。部屋の空気を潤わせるだけでなく、部屋中を良い香りで満たすことができ、簡単にお部屋をよりおしゃれで快適な空間に変身させることができます。
そんなアロマ機能付きの加湿器ですが、どんなアロマオイルを使えば良いか分からないという人もいるのではないでしょうか。おすすめのアロマオイルやアロマオイルを使う場合の加湿器の使い方、注意事項などをお伝えします。
1.加湿器とアロマオイルを使用した効果
アロマオイルには、植物から抽出したエキスを濃縮した精油や、精油を植物油で希釈してブレンドしたオイルなどがあります。アロマオイルは良い香りがするだけでなく、植物が持つさまざまなパワーを香りから受け取ることができます。たとえばラベンダーには、酢酸リナリルという成分が含まれており、リラックスして心地よく眠れるという効果があります。植物によって持つ効能はそれぞれ異なり、集中力が高まったり、気持ちをリフレッシュさせたりと様々です。

精油は、デュフューザーというアロマオイルの香りを拡散させる機械を使って香りを楽しんだり、ポプリの香りづけに使ったりとさまざまな方法で日常生活に取り入れることができます。また、キャリアオイル(100%天然の植物油)に精油を混ぜて、アロママッサージなどの美容目的としても頻繁に使用されます。

より効果的に、なおかつ多目的にアロマオイルを使うなら加湿器がおすすめです。乾燥した部屋の空気を潤し、良い香りを楽しむことができ、更にアロマオイルが持つ効能も体感できる、一石二鳥ならぬ一石三鳥なのが、アロマオイルが使える加湿器なのです。
2.効果別アロマオイルの選び方
アロマオイルは香り別にそれぞれ効能が異なります。おすすめのアロマオイルをご紹介します。
快眠&リラックスできるアロマオイル
不眠症気味や眠りが浅いと感じるときにおすすめなのが、こちらのアロマオイルです。
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オレンジスイート
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ラベンダー
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ベルガモット
オレンジスイートはその名の通りオレンジの香りです。アロマオイルは初めてという人でも挑戦しやすいので、初心者におすすめです。ラベンダーは良い眠りに導く香りとして有名ですが、好き嫌いがあるかもしれません。ベルガモットはアールグレイの香りづけに使われる柑橘類です。これらの香りを嗅ぎながら眠れば、翌朝スッキリと目覚められそうですね。
喉が痛いときにおすすめのアロマオイル
冬は風邪を引いて喉を痛めやすい季節。喉をケアしてくれる効能があるアロマオイルがこちらです。
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ユーカリ
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ラベンダー
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ティーツリー
ユーカリとティーツリーは香りが似ていますが、ユーカリのほうがよりシャープです。ユーカリには抗ウイルス作用があり、ラベンダーやティーツリーは殺菌作用が高くどれも喉のケアに効果が期待できます。また、部屋の嫌な臭いを消す効果があり、スッキリした爽やかな印象。それよりも花畑にいるような柔らかさを求めるならラベンダーがおすすめです。
気分を上げたい時・リフレッシュしたいときにおすすめのアロマオイル
嫌なことがあって落ち込んでいる、気持ちを切り替えたい!というときにおすすめなのがこちらのアロマオイルです。
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ミント
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ゼラニウム
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ティーツリー
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レモン
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グレープフルーツ
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ローズマリー
ミントやティーツリーは爽やかでスッキリした香りです。レモン、グレープフルーツの柑橘系の香りは苦手とする人が少ないので、家族全員に受け入れてもらいやすいでしょう。ゼラニウムはフローラル系で女性におすすめです。ローズマリーは記憶力や集中力を高める効果もあります。受験生がいる家庭で使用してはいかがでしょうか。
アロマオイルを購入する時は・・・
アロマオイルにはさまざまな効能がありますが、「アロマオイル」と名がついているものなら何でも良いというわけではありません。値段が安いものは化学的な香料を入れて精油と似た匂いを作っているだけで、植物から抽出されたエキスが含まれていないことがあります。原材料名を必ず確認しましょう。

3.アロマオイルが使える加湿器の選び方
アロマオイルが使える加湿器はたくさんありますが、すべての加湿器でアロマオイルが使えるわけではありません。まず加湿器の説明書を読み、アロマオイルが使えるかどうかを確認しましょう。
加湿器の中でも、原液で香りが強い精油が使えるものはアロマパッドやアロマオイルを垂らすトレーがついているものだけです。加湿器に付属しているトレーにオイルを垂らすと、その香りが加湿器から出てくる水蒸気に乗って部屋に広がります。

水溶性のアロマオイルは多くの加湿器で使うことができます。水溶性のアロマオイルとは、精油が水に溶けやすいようにさまざまな成分を加えているオイルです。ただし水溶性のアロマオイルは、いろいろな成分が混ざっており精油の濃度が低いことから、アロマ効果は精油を使ったときよりも落ちる可能性が大きくなります。
4.故障に注意!加湿器のお手入れ方法

加湿器にアロマオイルを使う場合、必ず説明書をよく読み、説明書に従ってアロマオイルを使いましょう。
やってしまいがちなのが、加湿器に入れるタンクの水の中にアロマオイルを混ぜてしまうという失敗です。アロマオイルはその名の通り油です。基本的に加湿器に入れて良いのは水のみで、油が混じったものを入れると加湿器が壊れてしまう可能性があります。
また、アロマオイルにはさまざまな有機物が含まれています。加湿器に使う水に有機物が含まれると、加湿器の中で雑菌が繁殖したりカビが生えたりします。付属のトレーなど、定められた部分にオイルを使いましょう。

加湿器にはさまざまなタイプがありますが、アロマオイルが使える加湿器は超音波式と呼ばれるタイプであることが多いです。超音波式は見た目がおしゃれで値段がリーズナブルなこともあり求めやすいのが魅力です。
しかし値段が安い分、殺菌機能や除菌機能が備わっていないことが多く、雑菌が繁殖しやすいため、こまめなお手入れが必要です。

基本的に、加湿器のタンクの水と受け皿の毎日取り換える必要があります。水は注ぎ足しではなく全交換していつも新鮮な水が加湿器に入っているようにすることが大切です。水も長期間経てば腐りますし、カビなどが繁殖しやすくなります。
また、水しか使わないので汚れないような気がしますが、水垢が付きます。週に1度の割合で、スポンジなどを使い水が触れる部分を丁寧に洗いましょう。水垢が付いてしまったら、クエン酸など酸性のものを溶かした水で掃除をすると簡単に水垢を落とせます。
また長期間外出する際は、水を全部捨てて分解できるところは分解し、乾燥させる時間を作るなどして雑菌の繁殖を抑えるようにするのも良いでしょう。
5.まとめ

アロマオイルにはさまざまな効能があります。また、いろいろな香りを楽しむことができるため、その日の気分で使うオイルを変えるのも楽しみのひとつです。
効能や香りの好みでオイルを使い分け、いろいろなオイルを試してみましょう。
ただし全ての加湿器でアロマオイルが使えるわけではありません。自分の遣っている加湿器がアロマオイルを使える加湿器なのかを確認することが必要です。また、加湿器のタンクに入れる水にアロマオイルを直接入れるという使い方は、故障につながります。必ず決められた部分にオイルを入れるようにしましょう。
加湿器を安全に使うには、毎日の水の交換と定期的なお手入れが大切です。
良い香りと適度な湿度で部屋を満たし、冬の室内をより居心地よいものに変えていきましょう。