パーテーションの選び方-オフィス家具-

オフィスのレイアウトや働きやすさを見直すなら、パーテーションの導入が効果的です。 空間を仕切ることで、業務に集中しやすい環境をつくれるほか、機密情報の保護にもつながります。さらに、適切な配置によって社員同士のコミュニケーションも円滑に。 設置の目的を明確にし、自社の働き方に合ったタイプを選ぶことが大切です。
目次
アイリスプラザのパーテーションの選び方-オフィス家具-
01 パーテーションとは?:空間を仕切るためのアイテム
パーテーションは、空間を仕切るためのアイテムで、オフィスや家庭、店舗などさまざまな場所で活用されています。 視線を遮ることでプライバシーを確保したり、空間を整理して使いやすくしたりする役割があります。
パーテーションを設置する目的
■防音対策のため
パーテーションは、防音対策としても効果を発揮します。 外部からの騒音を軽減したり、室内の音漏れを抑えたりすることで、静かで集中しやすい作業環境を整えることが可能です。 特に、集中力が求められる業務や、機密性の高い会議を行う場面では、防音性能のあるパーテーションが役立ちます。 遮音性や吸音性に優れたタイプを選べば、周囲の音を気にせず安心して業務に取り組める空間を確保できます。
■動線確保のため
オフィス内の移動をスムーズにしたい場合、パーテーションの活用が効果的です。 適切な位置に設置することで、執務スペースや会議室への動線を明確にできます。特に、通路や出入口など人の出入りが多い場所に配置することで、人の流れをスムーズにしながら効率的な空間レイアウトが可能になります さらに、可動式パーテーションを使えば、業務内容やチーム構成の変化に応じて柔軟にレイアウトを変更でき、常に最適なオフィス環境を保つことができます。
■空間を仕切るため
限られたスペースを効率よく使いたい場合、パーテーションによる空間の仕切りが効果的です。 オフィスでは、集中作業エリアや商談スペースを分けることで、業務に適したレイアウトが実現できます。 広いフロアでは、部署ごとの区分けや来客エリアと執務エリアの分離にも役立ち、動線の整理にもつながります。 さらに、デザイン性の高いパーテーションを取り入れれば、空間の印象を変え、職場全体の雰囲気を向上させることも可能です。 加えて、アクリル製パーテーションは飛沫防止や感染症対策としても活躍し、衛生面の安心感も得られます。
■機密性確保のため
機密情報を扱う業務では、情報漏洩を防ぐための空間づくりが欠かせません。パーテーションを活用すれば、視線や人の出入りを制限でき、セキュリティ性の高い作業環境を構築できます。 たとえば、関係者以外の立ち入りを防ぐためにハイタイプのパーテーションを導入し、電子ロックなどの安全対策を併用することでセキュリティを強化できます。こうした対策を講じることで、重要な情報の保護と安全な業務運営の両立が実現します。
■視線をコントロールするため
パーテーションは、視線をコントロールして集中しやすい作業環境をつくるのに役立ちます。 かいの席や隣の席との距離が近い場合や、エントランス・通路付近の席では、周囲の視線が気になって業務に集中しづらいことも。 そんなとき、適切にパーテーションを設置することで視線を遮り、落ち着いて作業できる空間を確保できます。さらに、個人情報や業務内容の保護にもつながり、プライバシー対策としても有効です。
02 種類で選ぶ
パーテーションは高さによって、大きく「ハイパーテーション」と「ローパーテーション」の2種類に分類されます。
ハイパーテーションの種類
@ フルハイトパーテーション
天井までしっかりと仕切るタイプ。
■メリット
・プライバシー保護や防音性が高い。
・個別ブースや会議室に最適。
■デメリット
・空間に圧迫感が出る場合も。
・レイアウト変更が難しい。
A セミオープンパーテーション
天井には届かないが、比較的高い仕切り。120cm〜180cm程度の高さ。
■メリット
・視線を遮るので、ある程度のプライバシーを確保できる。
・圧迫感は少ない。
■デメリット
・完全なプライバシーの確保は難しい。
B スライディングパーテーション
キャスターやレールで動かせるパーテーション。横にスライドさせて空間を区切ったり開放したりする。
■メリット
・一時的な仕切りに便利。
・レイアウト変更がしやすい。
■デメリット
・防音性が低い場合が多い。
C 突っ張り設置タイプ
天井と床の間で突っ張って固定するタイプ。
■メリット
・工事不要で壁を傷つけない。
・天井高いっぱいに仕切れるモデルもある。
■デメリット
・設置時のテンションが緩いと倒れる恐れあり。
・凹凸のある場所には設置できない
D つり下げ設置タイプ
天井レールからつるすタイプ。
■メリット
・床スペースをまったく使わない。
・高さ調整がラク。
■デメリット
・天井へのレール取り付けが必要。
・天井構造によっては設置不可。
E ブース・ボックスタイプ
三方または四方に囲われた半個室ブース。
■メリット
・半個室なので、集中しやすい。
・オプションで照明や電源も付けられるモデルあり。
■デメリット
・価格が高め。
・大きいため設置スペースを要する。
F ホワイトボードタイプ
片面または両面がホワイトボードになっている。
■メリット
・会議やブレストでそのまま書き込み可能。
・仕切り+機能性を両立。
■デメリット
・パネル自体が重くなりがち。
ローパーテーションの種類
@ 自立式
自立式は床に置くだけで設置できるタイプのパーテーション。 壁や天井、床に固定せず、脚部(スタンド)で自立するのが最大の特徴です。
■メリット
・フレキシブルな設置が可能。
・施工不要なのでコストを抑えられる。
・オフィスのちょっとした仕切りに最適。
■デメリット
・防音効果は低め。
・高さが限られる。
A 折りたたみ式
たためる自立式タイプ。
■メリット
・展開幅や角度を自由に調整できる。
・使わないときはコンパクトに収納できる。
■デメリット
・遮音性が低い。
・軽量な素材はグラつきやすい場合も。
B キャスター式
脚部にキャスターが付いている自立式。
■メリット
・移動がラク&レイアウト変更がすぐできる。
・床面へのダメージが少ない。
■デメリット
・キャスターにストッパーが付いていないと勝手に動いてしまうことがある。
・重量のあるパネルは移動しにくい。
C アコーディオン式
床置きでアコーディオン状に伸縮が可能。
■メリット
・薄く折りたたんでコンパクト収納。
■デメリット
・防音性はあまり期待できない
D 連結式
複数のパネルをジョイントで繋げるタイプ。
■メリット
・長さや形を自由にカスタマイズできる。
・後からパネル追加・撤去が簡単。
■デメリット
・ジョイント部分のガタつきに注意。
・単体での安定感はやや落ちる。
E 卓上設置タイプ
机の天板に取り付ける小型パネル。
■メリット
・個人の作業スペースを手軽に仕切れる。
・設置・撤去が簡単。
■デメリット
・デスク幅を圧迫する。
・防音性はほぼゼロ。
03 サイズで選ぶ
パーテーションを選ぶ際は、設置する場所と高さに注目すると、より適切なものを見つけやすくなります。 以下に、設置場所ごとに最適なサイズをまとめました。
設置場所別のサイズの選び方
・執務スペース:視線を遮る目的なら150cm以上、開放感を保つなら120cm程度。
・会議室:防音性を考慮し、180cm以上の高さが理想。
・受付・エントランス:デザイン性を重視し、ガラスパーテーションなどを活用。
・フリーアドレスエリア:低めのパーテーションを設置し、適度な仕切りを作る。
04 素材で選ぶ
パーテーションの素材には、布やアクリルパネルなどさまざまな種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。 ここでは、素材ごとに分類したパーテーションの種類について詳しく解説します。
素材 | 特徴 | メリット | デメリット | 主な用途 |
---|---|---|---|---|
布 (ファブリック) | 表面が布張りの柔らかい素材。 |
・吸音性がある。 ・カラーが豊富で柔らかい印象。 |
・汚れやすい、水に弱い。 | オフィス、図書館、集中スペースなど |
ポリカ・アクリル | 軽量で割れにくいプラスチック素材。 | ・光を通すタイプもあり、清潔感がある。 |
・傷が付きやすい。 ・静電気でホコリがつきやすい。 |
受付、店舗、飛沫防止など |
ガラス | 透明感のあるハードな素材。 |
・高級感 開放感がある。 ・視界を遮らない。 |
・重い。 ・割れやすい。 ・コスト高。 |
会議室、エントランス、応接エリア |
木 (木製・木目調) | ナチュラルであたたかみのある素材。 |
・落ち着いた印象。 ・インテリアになじみやすい。 |
・重め。 ・価格が高いものもある。 |
カフェ風オフィス、店舗など |
アルミ・スチール | 金属製の硬質パネル素材。 | ・頑丈で耐久性が高い。 |
・重い。 ・冷たい印象。 |
工場、事務所のバックヤードなど |
ホワイトボード | 専用のマーカーで文字や図が書けるパネル。 | ・メモやアイデア出しに便利、会議室向き |
・書き跡が残ることもある。 ・定期的な手入れが必要。 |
会議室、教育施設、ワークショップ |
段ボール・紙製 | 軽くてリサイクル可能な簡易素材。 |
・安い。 ・組立てが簡単。 ・イベント用に便利 |
・耐久性が低い、水に弱い | 一時的な仕切り、災害時など |