【子供部屋】子どもの成長に応じて片づける4ステージ収納

身体も心も成長していく子どもたち。「片づけやすく整えたはずなのに、いつの間にか上手くいかなくなった」と感じている人が多いのでは?整理収納上手な家庭の実例を参考にして、片づけるコツを知ってタイミングをつかみましょう。

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目次

身体も心も成長していく子どもたち。「片づけやすく整えたはずなのに、いつの間にか上手くいかなくなった」と感じている人が多いのでは?整理収納上手な家庭の実例を参考にして、片づけるコツを知ってタイミングをつかみましょう。

1.乳児期は安心安全な片づけ方に

乳児期は1日に何回もオムツを替えたり着替えをしたりする時期なので、キッチンで作業をしている最中にも気配りができるよう、リビングやダイニングにベビーケア用品の収納場所をつくると便利です。そしてハイハイやタッチが始まる前には、戸棚や引き出しの安全対策を施しましょう。ティッシュやリモコンなどは手の届かない高さに置いたり、床の上にモノを出しておかないようにしたり、日ごろから気を付けておくことが大切です。

さらに、オムツや衛生用品、着替えなどの必需品はどれくらいの量が必要なのか?ストックを補充するタイミングは、週単位か月単位でするのかといったサイクルを決めておくと、余分な場所をとることがありません。また、成長が早いのでサイズが小さくなった衣類は、早めに処分することも必要。次の子のために残したり、知り合いに譲ったりするとしたら、サイズと季節が分かるように保管して無駄にならないようにしましょう。

参考にしたいこと

オムツ交換、授乳用品、小さなおもちゃは育児を行うメインスペースにまとめて収納。

たたむと小さくなる衣類は、仕切りケースを利用して、ごちゃ混ぜを予防。

着る期間の短い衣類が多いので、きれいなうちにサイズ別に分けて管理するといい。

2.幼児期にはキッズコーナーを

3歳を過ぎたころから、自分という存在を自覚すると言われています。自分の居場所として子ども部屋を用意するのか、リビングの一角にキッズコーナーを設けるのか、あるいは両方備えておくのかなど、子どもの性格や子育てへの考え方に応じて自由に設定しましょう。

おもちゃを広げて遊ぶ場所、人形遊びやお絵描きをする場所といった具合に、子どもの生活パターンに合わせて、収納場所を決めていきます。その際には「モノを使う所の近くにしまう場所」という原則をもとに最適な位置を見つけていきます。リビングダイニングにおもちゃなどをしまう場合には、部屋全体にモノが散乱しないよう、キッズコーナーをしっかりと設定。収納するためのオープン棚と片づけやすい箱やカゴを用意します。さらに床にラグマットを広げておくと、そのコーナーが自分の場所なのだと意識しやすくなります。

通園をはじめ外出する機会が増えてくるので、帽子やバッグ、雨天のときのレインコートや傘などの園グッズは、玄関の壁掛けハンガーに吊るしておくと、仕度の時間を短縮することができます。

参考にしたいこと

リビングの一角やリビングつながりの部屋に設けるキッズコーナーは、子どもと一緒に片づける習慣を。

椅子に座って使う道具と持ち出して遊ぶ道具を別々に収納。スッキリとザックリの方法で片づけやすく。

布ケースに入れた園グッズは着替える場所に。出かける寸前に持っていくモノは玄関や廊下の壁に引っ掛けるといい。

3.児童期は子どもの性格と教育方針で

小学校に入学すると、ランドセルや教科書、体操着など学校グッズが増えてきます。低学年ころまでは、ダイニングテーブルで宿題や勉強をすることがよくあるので、その近くに学習用の収納場所を用意してあげたいところ。自分の部屋が欲しい年ごろになるまでは、家族と過ごせるよう臨機応変に考えてあげましょう。そのため、子供部屋にランドセルと教科書の定位置を設けるか、テーブルの近くに一時的に置ける場所を用意するか、その両方を組み合わせるかについては、子どもの年齢と教育方針との相談です。

一方で、学校からのプリント類が溜まらないように、こまめに整理するのが肝心。子ども専用のデスクや棚に書類ボックスを用意します。親が管理するプリント用のボックスには、兄弟姉妹の名前別やプリントの種類別にするなど、探し物がないように整理整頓。お知らせのプリントについては一か月残しておくモノ、一年残しておくモノといった期間で分けて、月末と学年末に整理する方法もあります。一方で、その日のうちに処理したいモノは、目につく場所に置いて忘れないようにしましょう。

参考にしたいこと

子ども専用の収納は、出し入れのしやすいオープン棚で。プリント用ボックスの必要数は子どもの分け方に応じて。

親が整理収納するプリントは、棚プラス書類ボックスで。ダイニングに近い位置にあるキッチンの引き出しを使ってもOK。

兄弟姉妹それぞれに専用の吊り下げ用具があると、子ども自身で管理する自覚がもてる。玄関や子供部屋など最適な場所に。

4.思春期は子どもの意思を尊重して

家族と一緒に過ごす時間と自分だけで過ごす時間の、どちらも大切にしたい年頃です。子供部屋があるのなら、基本は自己管理。とは言っても放任するのではなく、片づけについて「分からないことがあったら言ってね」「困ったらときは言ってくれたら手伝うから」といった、声かけをしておくのも有効。親が部屋に入って勝手に片づけたりしないようにします。

さらに、子どもの好みをインテリアに反映させてあげるのにも良い時期。一緒にお店に行って、カーテンやベッドカバー、クッション、ランプ、棚などを選びましょう。自分で選んでコーディネートした部屋は、きちんと管理するという意識が高まります。収納用品を選ぶ際には親が思う理想を押し付けることなく、整理収納が得意か苦手か、どういうしまい方なら続けられるかといった視点で、子どものやり方にそったものを見つけましょう。

参考にしたいこと

リビングで子どもが使うゲーム用品やスタンプ&ラッピングセットは箱や引き出しに

子供部屋の衣類は、引っ掛け収納と棚プラスカゴ収納で自己管理して探し物をゼロに。

半畳分のスペースでも、そこは自分の城。趣味の品も近くにあるから大好きな場所。

子どもの成長には個人差があり、部屋の状況は住まいの広さや間取りに左右されます。そのため「これこそが正解」という形をあてはめるわけにはいきません。わが家にあったやり方を、子どもと一緒に考える時間をもつようにしましょう。

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プロフィール
すはらひろこ (片づくおうちプランナー)
一級建築士、インテリアコーディネーター
株式会社アビタ・クエスト代表取締役


共働き経験をいかした収納術とおしゃれなインテリアで、雑誌のビフォアアフター企画でも活躍。 TV東京TVチャンピオン【お部屋リフォーム王】、TBS系「王様のブランチ」、NHK総合「あさイチ」ほかテレビ・ラジオ出演や講演、著書など多数。
総合情報サイト【オールアバウト】で収納ガイドを務め、連載記事は幅広い読者層に好評。
著書:『1分からはじめるかたづけ術』(だいわ文庫)
『朝、着る服に迷わないハッピー収納術』(大和書房)
ほか

すはらひろこ
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