行動パターンを考える
前回( 第23回 自分に合った自分らしい収納法) では、整理収納の基準を考えるヒントとして5つの鉄則をお伝えいたしました。今回は5つの鉄則の中の 動作、動線にかなった収納 について考えてみます。
あなたや家族の取り出しやすい位置や高さ、動作、行動パターンを考慮してモノの収納場所を考えます。そうすることで使いやすく、戻しやすい収納場所が見つかります。
今回は、キッチンの中で高さや取り出しやすさを考えてみます。
しまう場所は高さで考える
キッチンの食器棚の使いやすさを考えてみます。
あなたが使いやすい高さはどれになりますか?
A 腰高から目線より少し上の高さ
B 座ったりしゃがんで取り出す高さ
C 台に上がって取り出す高さ
食器棚で考えると、毎日のように使う、お茶碗やお椀、お皿、小皿などはAにいれます。
たまにしか使わないお皿は下段Bにいれます。
めったに使わないものは上段Cに入れていきます。Cは手が届かないので、椅子や脚立を持ってくるという動作が増えます。だから一番使いにくい場所の扱いです。
このように高さを考えてモノを入れると、良く使うモノが取り出しやすい高さにあり、すぐに取り出せるのです。
ただし、めったに使わなくても落ちると危ないような土鍋や鉄板は、食器棚の下段に入れることをお勧めします。取り出すときに手を滑らせたり、地震で落ちる危険を避けるためです。
キッチンの動線
動線を考えてみます。 笑顔収納レッスン第6回「キッチンの調理器具の収納」で書きましたように、水のエリア・火のエリアに分けてモノを入れる場所を考えることが大事です。
それによって、キッチン内で動く距離がかなり変わってきます。
水のエリアで行う食器洗い(食洗機を含む)。
食器の収納場所を、食洗機やシンクの真後ろにある食器棚にしてみてください。
一歩も動くことなく振り返るだけで仕舞えます。
キッチンが広い場合や真後ろに食器棚がない場合は、食洗機やシンクのできるだけ近くに収納してみてください。
とても単純なことですが、洗い終わった食器を持ってシンクと食器棚を何度も往復していませんか?
≪取り出しやすさのコツ≫
重ねて器を入れるときは、上にスペースをとりましょう。
スペースがないと、重ねてある器をいったん全部取り出してから一つの器を取り出すことになってしまいます。
このように入れておくと、取り出すのがスムーズです。
さいごに
毎日、何度も食事を作るキッチンは出来るだけ動線を短く、無駄な動きがないように収納することを心がけましょう。
”使うところに収める”が基本です。