片付けと「捨てる」こと

片付けと「捨てる」ポイント。快適な生活をするためには、「使いやすく収納する」前に、まず「不要品を捨てる」ことが大事です。

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目次

    「片付けられない」という方の原因は様々ありますが、1つ共通して言えることがあります。 それは、“住まいの広さに比べて圧倒的に物の量が多い”ということ。 しかも、実際の生活に必要のない物がかなり多いように思います。
    大切な物や絶対使う物ならまだいいのですが、そうでもない不要品のために家が狭くなったり、散らかって片付けられないのは空しいことですよね。
    快適な生活がしたいのであれば、「不要品を捨てる」ことが大事です。使いやすく収納したり、暮らしやすくするのは、その後の問題です。

    「いる」「いらない」の判断は5秒で!

    まずは、「いるもの」と「いらないもの」を分けましょう。次の手順で進めてください。

    1. 最初に整理するエリアを決める

    2. 制限時間を決める

    3. 「いらない」→「いる」→「迷う」の順番に出していく

    この時、手に取ったら5秒以内で「いる(要)」と「いらない(不要)」を判断します。 5秒で判断付かないものは「迷う」として「未決」に分類しておきます。

    迷うワケを自分に問いかける

    「いる(要)」に分類した物は、普段使っているもの。でも、「未決」に分類された物はどうですか?
    実際はあまり使っていないのだけれど「捨てたくない」と思わせるこだわりがあるものなのではありませんか?

    「コレ、いる?」と問いかけた時に「う〜ん…」と歯切れが悪くなってしまうような物たちが「未決」ボックスにあるはずです。

    そんな時は、心の迷いを次のチェック項目で、5段階にランク付けしてみましょう。 迷いを具体的にすることで客観的に見ることができ、冷静に判断ができるようになります。

    チェック項目
    A 使用頻度 年に何回使用するか、今まで何回使用したかなど
    B 使用感・使い勝手 使いやすかったか、着心地が良かったかなど
    C 鮮度(流行) 今使ってもおかしくないかどうか、デザインなど(今度流行ったら…は×)
    D 入手経路・動機 大切な人にもらった、貯金して苦労して買ったなど
    E 所有目的 いつ着るか(使うか)など今後の使用計画を(いつか…は×)
    F 心残り度 実際に捨てた場合の心残り度など、高かったし…ブランドだし…好きだし…など正直に

    チェックシートの結果から分析

    6つの項目で自分の気持ちを確認したら、それぞれの数値で表してみましょう。あなたの「思い入れ度」が分かります。

    全体に数値が大きい場合は、思い入れが深く、大切なものだったということがわかります。処分せずにとっておいてもいいものとなります。
    全体に数値が小さい場合は、それほど思い入れはなかったと言えます。処分することを考えましょう。
    問題なのは、数値がABCやDEFなどに片寄って大きい場合です。これらには、あなた独特のこだわりがある物です。まだ「いる(要)」か「いらない(不要)」か判断できなさそうです。

    次の辛口アドバイスを読んで、もう一度よく考えてみてください。

    辛口アドバイス
    「高かったから…」 ・あなたが考える「高い」はいくらから?具体的な金額は?
    ・値段に見合うだけ役に立ちましたか?
    「痩せたらきる…」 ・いつまでに、何キロ減量しますか?
    ・その時までに痩せなかった場合は?
    「子育てが落ち着いたら…」 ・その時、似合うでしょうか?
    ・今着て(持って)自信をもって歩けますか?
    「定番品だから…」 ・定番にも微妙に流行があるのを知っていますか?> ・あなた自身の定番になりますか?
    「思い出があるの…」 ・一生保存しておきたい思い出ですか?
    ・保存の手間や負担はかかりませんか?
    「好きなものだから…」 ・使いたい時にすぐ出せる状態ですか?
    ・購入目的は果たしていますか?
    「いつか役立つはず…」 ・本当に役立てる機会がありますか?
    ・取り出しやすい位置に置く余裕はありますか?

    決められないなら「未決ボックス」で保存

    「捨てなくちゃ」と思い込みすぎてストレスを感じたり、大事な思い出の品物を泣く泣く捨てるというのは、本末転倒な話です。
    「やっぱり捨てられないわ」というのもあなたの個性です。大切にしていい感情です。
    ですからそんな時は、「未決ボックス」に入れて保管しておきましょう。日付を記入しておき、定期的にチェックして見直していきましょう。

    本多弘美先生のプロフィール

    収納アドバイザー。神奈川県出身。
    1993年に専業主婦から収納アドバイザーに転身。
    身近な物を利用した、生活に根ざした収納アイデアが好評。
    現在、テレビや雑誌、講演などで大活躍中。

    著書
    『インテリア以前の収納・掃除の常識』(講談社)
    『そうじ以前の整理収納の常識』(講談社)
    『家事・収納アドバイザー本多弘美のラクラク収納術』(辰巳出版)
    『パパっときれいすっきり!時短家事術』(だいわ文庫) 他多数
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