【ひとり暮らし】ひとり暮らしで片付く部屋の収納アレンジ法
自分だけの空間を好きなようにアレンジできるのが、ひとり暮らしならではのこと。ところが実家での暮らしとは違って、困ることが多いのは収納の方法です。広くはないスペースでも、友だちを招けるような空間に仕上げるにはどうしたらいい?
1.クッキングがちゃんとできるキッチン収納
ひとり住まいであっても鍋やフライパン、包丁にまな板などひと通りの調理道具が必要なのです。それなのにキッチンには必要最小限の流しとレンジがあるだけで、収納スペースはごくわずか。ただ単に道具を置くだけでは入りきらないので、どうしても詰め込んでしまいがちです。
そこでまずは、キッチン下の収納を使いやすい形に改善しましょう。鍋やザルをそのまま直置きにして積み上げていると、出し入れがしにくくなるので、コの字型のラックを置くか突っ張り棒2本を平行に渡して、縦の空間を2段使いに。こうすれば、上下それぞれに道具が独立して置けるので、使い勝手が良くなります。
さらに、流しの横かキッチン正面の壁を利用して、調理小物を吊るせるように突っ張り棒を活用します。こうすれば引き出しがなくても、ハサミやフライ返しなど繰り返し使う道具をすぐ手に取ることができるのです。

コの字ラックで奥に鍋を置いて、手前には調味料やフライパンを置いてもいい。

縦に突っ張るラックを使うと調味料を置くスペースがつくれる。左右の壁に突っ張るだけでも小物が吊るせる。
- ★今すぐできること
- ・料理に必要な調理道具の種類と数を決める
・買い置きする食品は早いうちに食べきれる分量と数に抑える
・しょう油や油などの調味料は小さいサイズのものにする
・キッチンで突っ張り棒が使える場所を見つける
・キッチン下の収納の寸法を測っておく
2.水廻りの手入れがしやすいしまい方
キッチンに次いで収納に頭を悩ませるのが、トイレや洗面浴室といった水廻りです。トイレットペーパーの予備をはじめシャンプーや洗濯洗剤などの補充用ストックを置く場所も必要になります。ところが戸棚さえもないといった住まいもあるのです。賃貸で棚を取り付けることができないといった物件では、簡易なやり方で収納を増やすしかありません。
そこで活用したいのが突っ張り棒です。壁と壁の間に突っ張り棒を渡せば、棚として使える場所をつくったり、吊るすことができたりするなど収納不足の解決に役立ちます。

入浴用品はメタルバスケットで吊るして省スペースに。
洗濯機の上にはランドリー用品を収納。

見られたくないものは突っ張り棒にカフェカーテンを通して目隠しを。
トイレでは上のスペースを使ってタオルや日用品のストック収納に。
- ★今すぐできること
- ・洗剤などの買い置きをやめるか最低限のものだけにする
・タオルの数が増えないように古いものは雑巾として使い捨てにする
・シャワーフックやシャワーカーテンを使って入浴用品を吊るしてみる
・突っ張り棒が使える場所の寸法を測る
・どこに何を置きたいのかを考える
・突っ張り棒とカゴを組み合わせて棚のような使い方をしてみる
3.片付く部屋のキーポイントは洋服収納
実家で暮らしているときには自分の部屋からはみ出した衣類を、納戸や押し入れまで使って収納していたという人もいるのでは?そんな逃げ道がないのがひとりの暮らし。はみ出した衣類のせいで部屋が片付かなくなるのです。そのため部屋に備わっている収納で何とかやりくりをする必要に迫られます。
クローゼットではハンガー掛けにできるスペースが限られているので、衣類をたたんで収納するのがポイント。プラスチックの引き出しケースをクローゼットの中に入れて、空間を無駄なく使って収納します。クローゼットのない部屋では、組み立てラックを使って室内で洋服がしまえるようにします。扉のないラックにすれば開閉する手間とスペースを省くことができます。その場合でもハンガー用のパイプを取り付けて、引き出しケースが置けるようなスタイルにするのがお勧めです。
パイプよりも高い位置にある上段の棚には、シーズンオフの衣類や寝具、冠婚葬祭用の服装一式、たまに使うバッグなど使用頻度の低いものをしまいます。布製か紙製の箱を使って、まとめやすくて出し入れのしやすい形にしておきましょう。季節家電やスーツケースをしまいたい場合は下段を活用するのですが、置き場所が確保できないときには上段を使うしかありません。落下しないようにスーツケースは横に寝かせ、小型の家電であれば縦置きにして安定させておくことが肝心です。
パイプに吊り下げて使うホルダーでたたんだ衣類や小物を整理。引き出しのような使い方ができる。
ドア用フックを利用すると上着やバッグを掛ける場所が増やせる。
- ★今すぐできること
- ・クローゼットや部屋のドアにフックを付けて使ってみる
・余分なハンガーを処分する
・クローゼットの寸法を測って、そこに入る引き出しを見つける
・ハンガー掛けにしなくてもいい服をたたむ
・上段の棚にしまうものを決める
・背の高いラックを置く場合はベッドに倒れてこない場所を見つける
・組み立てるのが難しいラックは有料サービスを使うか友人に手伝ってもらう
4.多目的に使うテーブル周辺をスッキリ収納
ワンルームや1Kの住まいでは、一つの部屋を寝室、食堂、居間、書斎といった用途に使うため、持ち物の整理収納をきちんとやっておきたい場所。特にテーブルには食事をはじめとして、メイクや読書などに使う小物が集まってきます。そこで気ままに過ごしていても、食事をするときには広げたものをいったん片づけておけるように、収納できる場所が必要です。
とは言え大きな家具では邪魔になるので、効率よく使える小型の収納を選びたいところ。テーブルと同じくらいの高さの棚にすれば、最上段をカウンターのように使うことができます。片付けるときの一時置きやお気に入りを飾るスペースにしてもOK。棚の中に収まる引き出しやボックスを加えれば書類や本、文具、メイク道具、アクセサリー、薬など生活必需品を整理整頓するのに便利です。
テーブル横に置く棚には扉がなくてもOK。乱雑になりやすいものは収納ケースを利用するといい。キャスター付きワゴンはベッド脇でナイトテーブルとしても使える。
- ★今すぐできること
- ・部屋をどう使いたいのかを決める
・テーブルまわりで使っているものの種類や数を調べる
・部屋の見取り図を使って棚の大きさを検討する
・棚をあとから買い足さなくてもすむように持ち物を増やさないようにする
好きなものに囲まれた生活ができるのがひとり暮らしのメリット。整理整頓がしやすくて部屋がオシャレに見える、しまい込まなくてもいい収納で、すっきり片付く部屋にしたいですね。
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プロフィール
すはらひろこ (片づくおうちプランナー)
一級建築士、インテリアコーディネーター
株式会社アビタ・クエスト代表取締役
共働き経験をいかした収納術とおしゃれなインテリアで、雑誌のビフォアアフター企画でも活躍。 TV東京TVチャンピオン【お部屋リフォーム王】、TBS系「王様のブランチ」、NHK総合「あさイチ」ほかテレビ・ラジオ出演や講演、著書など多数。
総合情報サイト【オールアバウト】で収納ガイドを務め、連載記事は幅広い読者層に好評。
著書:『1分からはじめるかたづけ術』(だいわ文庫)
『朝、着る服に迷わないハッピー収納術』(大和書房)
ほか
