第4回 白ごはんのおとも
お米が一年で一番注目を浴びる「新米」シーズン。
新米とはその年に収穫されたお米のことで、生産年の12月31日までに包装されたお米のみ表示することができます。
乾燥や保管技術の向上により昔ほど古米との味の差はなくなってきていると言われていますが、やはり期待で胸が膨らむこの季節。
香りやみずみずしいツヤに五感を研ぎ澄まし、今年のお米はどうだろう?と家族で言い合いながら楽しんでみてはいかがでしょうか。

土鍋で炊いたごはんの蓋を食卓で開けると、「おー」と自然に声があがって香りと共にごはんが主役になります。
いつもよりちょっと良い卵を買って黄身の醤油漬けや味噌漬けを作ったり、準備をしている時から楽しんで。
ごはんのお供を各自持ち寄ってホームパーティーをするのもオススメです。
醤油漬けに使ったお醤油は、酒とおろし生姜を足して唐揚げの下味に。
味噌漬けに使ったお味噌は、豚汁やお砂糖を加えてなすの炒めものにも使えます。

第4回でご紹介するお料理は、「白ごはんのおとも」。 ねっとり濃厚な黄身漬け2種は口の中で米粒と黄身が混ざり合う食感を、鮭と三つ葉のわさび和えは口から鼻に抜けるお米と食材の香りを交互に楽しむことができます。 「どうどう?」と意見を交わしながら、是非お試しください。
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第4回 白ごはんのおとも
<材料2人分>
- 塩鮭(甘口〜中辛)
- 1切れ(80g)
- 三つ葉
- 30g
- 炒りごま(白)
- 小さじ1
- しょうゆ
- 小さじ1/2〜1 ※鮭の塩分と合わせて調整
- おろしわさび
- 小さじ1/2
<材料(4人分:作りやすい分量)>
- 卵
- 4個
- しょうゆ
- 大さじ2
- みりん
- 小さじ2
<材料(4人分:作りやすい分量)>
- 卵
- 4個
- 味噌
- 100g
- みりん
- 小さじ2
作り方
- @鮭は両面焼いて骨を取り除き、ほぐし身にする。三つ葉は根を切り落として1cm幅に切り、フライパンで香りが出るまでサッと炒る。
- Aボールに鮭、三つ葉、ごま、わさびを溶いたしょうゆを入れて和える。
- @ 卵の黄身と白身を分け、小さめの容器に卵黄、しょうゆとみりんを混ぜたものを加えてラップをする。
- A 冷蔵庫で1日置き、卵黄のみを取り出す。※1〜2日が食べ頃です。
- @ 味噌をみりんで溶き、タッパー等に厚さ1cm程度の厚みで広げる。その上にペーパーナプキンをひき、大さじスプーンで卵黄を入れるくぼみを作る。
- A 卵の黄身と白身を分け、@のくぼみに黄身を入れる。フタやラップをして冷蔵庫で2日置き、卵黄のみを取り出す。※2〜3日が食べ頃です。
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昔は「新米は水を控えめに炊くべし」と言われましたが、現在お米の乾燥は機械が主流になり水分量が一定に仕上げられており、お米の保管も低温倉庫が利用されるようになっているため炊飯時の水量調整の必要がないことが多くなりました。
まずは、いつも通りの水加減で炊飯してみましょう。
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- ごはんソムリエ 秋元薫さん
- 料理研究家、フードアナリスト。
大手食品メーカー経営企画部から料理の世界へ転身。ル・コルドンブルーをはじめとする数々の料理学校で世界各国の料理を学び、インド料理教室のアシスタント等を経て独立。 料理教室の主宰、企業や雑誌へのレシピ提供、レストラン紹介の執筆、お米日本一コンテストの審査員など幅広く活動中。 - HP:kamado http://www.k-kamado.com/home.html